2011年2月28日月曜日

墨付け日々精進の巻 11




今回は屋根の造り方の練習もついでにおこなっているので屋根を支える短い柱も造りました。
これを束と呼びます。
角材を丸太に見立てた練習方法の2つ目がここにあります。
説明は難しいのでまた後日ということで・・・。
それと梁に差し込む部分のホゾが短いというつっこみは御遠慮ください。
端材を最大限に利用したので目一杯の短さに作っています。練習ということでご了承ください。

まあこのように墨付けすればこんなに短い材料も粗末にはしません。
プレカットでも材料ロスの軽減をしているからエコだと聞くことがあります。
しかしプレカットではこんな小さな材料は機械に入らないため長い材料を使わなければいけないとプレカット社員から聞いたことがあります。
実際、プレカット工場の裏には墨付けならまだまだ使えるような長い材料が山になっていました。いらないということでもらいに行ったこともあります。もちろん再利用はしているのでしょうが、その材料代もお施主さんが払っていることを忘れてはいけませんね。
まああれから数年経っていますから、現状は変わっているかもしれませんけどね。
ただエコと言えばすべてが良いことに感じますが、疑問に思うことも多々ありますね。

最近ではエコ建材、健康建材などありますが、まあ流行りですからねー。判断が難しいものばかりです。
前にも言いましたが10年後にどれだけの商品が残っているのでしょうか?建築材は出ては消え、出ては消えの繰り返しです。
今も昔も変わりませんので、流行りものの建材選択は御慎重に!
話がそれましたので・・・。

つづく

2011年2月27日日曜日

はだしのゲン




次女が学校から借りてきた漫画、はだしのゲン。
みなさんも1度は読んだことがあると思います。

小学生の頃読んだときも戦争は悲惨で恐いものだと感じていましたが、今思うとわかっているようでわかっていなかったんだなと感じますね。
悲惨な話だけど所詮はむかしの事であり人ごとであるとどこかで思っていたと感じます。

なぜなら今読み返すととても衝撃的ですし、こんなものを小学生が読んで良いのかと思うくらいえげつないですから。
原爆は悲惨なことは良くわかっていますが、ここまでひどいものだったのかと改めて教えられましたね。

かっぱらい、暴力、虐待、の他にも人権や時代背景など子供のころにはいまいち理解できなかったものを再び教えられているようです。
この作品、テレビドラマ化はされていましたが、とても忠実には再現できないほどの内容です。
現在8巻目まで読破。
結末を覚えていないので、これからが楽しみですね。

2011年2月26日土曜日

墨付け日々精進の巻 10




以前、角材でも太鼓丸太に見立てて練習することが出来ると書きました。
これがその方法です。
角を削るんですね。
なぜ?と思われるでしょうが、一般住宅によく使用される太鼓丸太というものの接合部分はこのように角面に加工しているんですね。
説明がわかりにくいですかね?
丸太と丸太が交差するところは丸い同士のままではピッタリ接合させることは難しいため、丸を多角形に加工して接合させているんですね。これが太鼓丸太と角材の墨付け方法の基本は同じという理由なんですね。
まあ四角形ではなく多角形ですので勘違いを起こして間違いやすくはなるんですけどね。











ですからこんな小さな材料でも墨付け方法は太鼓丸太と同じようにおこなったんですよ。
これが材料の大小にかかわらず墨付け方法は同じという理由でもあるんですね。
って、この写真を見ても大工でなければわからないでしょうけどね。











相手はこんな感じです。
今回は墨付けの練習が主ですから、刻みが粗いことはご了承ください。
うまく組めるかだけが目的ですので・・・。

つづく

2011年2月25日金曜日

墨付け日々精進の巻 9




通常ではあまりおこなわない刻み方です。
と言うよりも最近主流の洋風住宅ではほとんど使わない技法と言った方が良いかもしれませんね。
和風建築で立派な木材を使用する場合に使用する技法のひとつです。
今回は練習ということでついでにおこないました。








先日紹介しましたもう少し複雑な組み方にしてみようと考えた梁組みの一部分です。
構造上はまったくの無意味ですし、むしろ弱くなってしまうような梁組みですのでご了承ください。

写真は木と木をつなぐ継ぎ手部分です。
この継ぎ手自体は特別難しいものではありませんが、組み方上このような継ぎ手が必要になったというだけの事です。

つづく。

2011年2月24日木曜日

墨付け日々精進の巻 8




木と木を交差させる刻み方法です。
墨付けする場合はなるべくこのように木と木が交差するようにします。
何が良いと言うと木を欠く部分が少なくて済むので木が弱くなりにくいです。
木同士が交差するのでガッチリ組まれます。
大工の刻む手間も省けます。
通常プレカットの場合はこのように木が交差して組まれることはないと思います・・・・いや出来るのかな?私が見たことがないだけかな?
よくプレカットでも構造上強い組み方を考えると言う人がいますが、プレカットでもそんなこと出来るのかなー?
何を変えているのか私にはわかりませんが・・・。
まあとにかく大工はそのように墨付けするということです。










今回は斜めに架ける梁もありますからこのような欠きもあります。
果たして墨付けが合っているのかはこの時点ではまったくわかりません。

つづく

墨付け日々精進の巻 7




さあ刻みます!(加工します)

・・が、刻む前におこなうことがあります。
それは墨付けが間違っていないかの確認作業です。
もちろん墨付けをしたときに確認はしました。
しかし加工前の頭がリセットされているタイミングで再確認をするんですね。
墨付けが間違っていた場合は墨付けをした人も悪いが、間違いに気付かず刻んだ人にも責任があると教えられました。
墨付けが間違っているかどうかは建前当日にならなければ明らかになりません。組んでみて初めて明らかになるんですね。
しかし間違っていた場合、建前はその時点で中止になってしまいます。
これほどお施主さんに恥をかかすことはありません。もちろん大工の自分にとってもです。
ですからこの確認作業はとても大切なことなんですね。

それにしても自分で墨付けしたのにややこしいこと。
どこから手を付けたらよいか少し考えてしまいましたね。
今回は木が小さいのでほとんど機械は使わないで刻みます。

つづく

2011年2月22日火曜日

墨付け日々精進の巻 6




まあいつもの墨付けと基本的には変わりませんね。









ただし練習ですからいつもはあまりしないような墨付けをしてみます。
少し複雑にしてうまくいくかどうかの再確認練習ですね。









普通墨付けは加工が必要な部分しかしませんが、今回は木と木が交差するだけの部分も勘定通りぴったり合うかの確認用の墨付けもしました。
墨付けをしているともう少し複雑な墨付けがしたくなったので普段ではしないような無意味な梁組みを考えました。
そんな梁組みは意味がない!というつっこみは御遠慮ください。あくまでも墨付け練習用の梁組みですので・・・。
どんな形かは完成してからのお楽しみということでお願いします。


さてさて、墨付けはどれだけ勘違いをしないでおこなえるかが一番のポイントです。
複雑なところは気を付けて墨付けするので間違いは少ないのですが、簡単なところほどイージーミスを起こしやすいので気を付けておこないます。
もし間違えを起こしていたとしても墨付けした本人は正解だと思い込んでいますから、間違いを発見することは難しいんですね。
ですから頭をリセットしての再確認がとても大事な作業になります。

これで墨付け作業と確認作業が終わりましたので、加工作業に移ります。

つづく

2011年2月21日月曜日

墨付け日々精進の巻 5




たすき掛け梁の墨付け方法で大きなヒントを先輩親方との会話の中で発見しました。
たったひとことなんですが、完全にひらめきましたね。
一休さんのように、いやあばれはっちゃくのようにひらめきました!
ちなみに初代はっちゃくの父親は大工という設定でした。
なんのためにもならない知識でどうもすみません。

また話が逸れましたので戻します。
知っている人からすればそんな事、と思うようなことですがそれに気づいていなかった私にはとてもためになるひとことでした。
(はっちゃくの父親の話ではありませんよ。先輩親方のひとことですからね。    えっ?言わなくてもわかるって。そうですよねー。)

墨付けの練習をしようと思わせたと同時に、意外と簡単に出来るかも?と思わせるくらい目からうろこのひとこと。
それは秘密です。小金治にも秘密です。

さあそのひとことを参考に今度こそ墨付け開始です!

おっと、ためにならない知識をもうひとつ。
昨日紹介した暁星学園で薬師丸ひろこ主演のセーラー服と機関銃の収録がおこなわれたらしい。
ちなみに妻の情報なので?ですが、リアルタイムの話なので本当だと思います・・・。

墨付け精進は、つづく

2011年2月20日日曜日

先日テレビを見ていたら・・・




先日テレビを見ていたら俳優の香川照之が出ていました。
彼の母校である暁星学園を訪れたとき、妻が「私の母校が出てる!」と言いました。
えっ?と思いました。だって暁星学園出身なんて聞いたことがありませんでしたからねー。

良く聞いてみると暁星学園の隣の公立中学校に通っていたということでした。
まあそりゃーそうだろうと思いましたけどね。そもそも男子校らしいですし・・・。

暁星学園と聞いても私と同様にピンと来ない方が多いと思います。
妻曰く、お金持ちの子が通う学校で歌舞伎の家系の子はこの学校に通うことが決まっているそうなんです。
当然お金持ちが通う学校なので幼稚園からあるようですが、浜北原人の私には想像もつかない世界ですね。
そういえばこの人、東京大学を卒業しているみたいですよ。
頭もいいとは、おそるべし!

香川照之?

2011年2月19日土曜日

墨付け日々精進の巻 4




いよいよ墨付けですが、材料は9cm角の杉材です。
黒いのも混じっています。リアル天然乾燥材なんてね・・・。
まあ練習用ですから汚くても安い材料で充分です。

こんな材料では条件が違うのでは?と思われる方が多いと思います。
しかし材木の大きさは問題ではありません。小さくても大きくても同じです。
小屋でも物置でも住宅でも墨付けの条件は同じということです

それでは角材と丸太に関してはどうでしょう?
結論から言えば同じものです。
一般住宅に丸太として使用される野物(丸太)はまん丸ではなく両側が平らになっている太鼓丸太です。
このような丸太は手間はかかりますが、基本的には角材の墨付けと大きな違いはありません。
年配のお客さんに「大場さんは丸太の墨付けは出来るの?」とよく聞かれます。
一般の方は丸太の墨付けは想像がつかないほど難しいもので最近の若い大工では出来る人がいないと思っている方が多いようです。
私が小僧(見習い)の頃、墨付けの事がよくわかっていないときに初めてまかされたのが野物3本の墨付けでした。
それくらい基本は角材と同じということですね。
まあ、今考えるとよくやったなーと確かに思いますけどね。
でもでもよく考えたら、よく親方が小僧にまかせたなーというのが正直なところですね。
勘違いを起こしやすい(間違えやすい)のが野物の墨付けですから、今思えば試練を与えたのかもしれませんね。


話は戻ります。
もちろん角材の方が簡単ですのでそのままでは練習になりません。
しかし一工夫で角材を丸太に見立てて練習をすることができます。それは後日紹介します。

つづく

2011年2月18日金曜日

墨付け日々精進の巻 3




大工の入門書で基本を再確認しました。
私が小僧時代に基本?として覚えた事は間違ってはいませんでした。
なぜ?かは直接親方にそれが確かな基本だと教えてもらっていないからです。
職人は見て覚えるのが基本ですから学校のようには教えてもらえません。
と、ここまでは問題なくクリアーです。いや、クリアーしたつもりです。
前述のように自分だけでは確証は持てませんからねー・・・。











次は造るものの図面を書きました。
とても緻密?な設計図です。
中学生が授業で書く程度の図面です。いや、それ以下ですね。
と、いうよりも自分が一番わかりやすい図面ですね。他人がわからなくても自分だけがわかれば良いのが大工の図面です。
しかし墨付けするにはこれだけあれば充分です。
墨付けには立面図はほとんど必要ありません。
普段の墨付けも家の高さや屋根の形を確認する程度しか立面図を見ることはありません。
完成図は頭の中に描かれているのでそれほど立面図は必要ないんですね。
なんて言うと大げさに聞こえますが大工であれば決して特別なことではないと思いますよ。

さあいよいよこの緻密な図面を元に墨付け練習の開始です。
つづく

2011年2月17日木曜日

墨付け日々精進の巻 2




図書館で何冊かの大工の本を閲覧。
その中でもとてもわかりやすく実践的な一冊を発見!
早速、浜松駅ビルにある谷島屋書店に問い合わせ。
ここの本屋さんは専門書もとてもたくさん置いてあるため取り寄せなくてもすぐに手に入る可能性が高いんですね。
今回も在庫がありましたのですぐに来店して購入。

まさに大工入門書です。
しかしこのような大工の本はある程度墨付けが出来る人でないとあまり役に立ちません。
なぜなら内容は頭の中で理解できたとしても実際に墨付けをして形にするのは難しいんですね。
仮にそれなりの形に出来たとしてもそれが本当に正しいのかを自分で判断することは難しいですからね。

私も墨付けを覚えている時期に何冊かの本を見たりしましたが、結局は作業場で親方の墨付けを見ている方が勉強になったんですね。本を見ても何がなんだかよくわかりませんでしたし。
そして作業場で見たものをメモに残して覚えたものです。

その見て覚えたものが本当に正しいものだったかをこの本を見れば確認することが出来ます。
職人の仕事は教科書ではなく現場で覚えることですから内容は親方によって微妙に違うんですね。
その親方の仕事を見て覚えたものが本当に正しいものなのか確かめる術は本くらいしかないんですね。
まさか他の親方に聞きに行くわけにもいきませんし・・・。

笑われるかもしれませんが、この大工入門書とも言える本でさしがねの使い方の再確認から始めました。
まずは基本からですね。
何事にもこれが大事!!
つづく

2011年2月16日水曜日

新連載!墨付け日々精進の巻 ①




先輩大工さんの建前の手伝いに行ったときに見た、たすき掛けの梁組み。
大工の私から見ても見栄えするものだと感じました。
これを一般の方が見れば余計に感心するのではないかと思いました。











その後、先輩親方の建前に2度ほどお邪魔しましたがこの梁組みをなんとなく頭の中で整理できるようになりました。
そして思い出したのが浜北建築組合の大親方のこの言葉です。
「解る大工より、やれる大工になれ」です。
頭の中で想像することなら誰でも出来ます。
絵も書ければ図面も書けます。
しかしそれを形にするから大工なんですね。

そういえば、他の先輩大工さんには
「大工は墨付けしないと虫けらのように扱われる、墨付けするから大工さんと呼ばれる。昔は大工様と呼ばれたもの」と言われました。
ですから、私も虫けら大工と呼ばれないようにたすき掛けの墨付け練習をすることにしました。


頭の中での整理は出来ましたからあとは形にしてみることです。
そしてまずは図書館へ向かう私でした。

つづく

2011年2月15日火曜日

大工のもどかしさ・・・

昨日、外での仕事をしていると予報通りの雨。
午後3時前でしたので、先輩大工さんが施工している大手住宅メーカーの現場へコーヒーとお菓子を持って見学に行きました。
いろいろ説明をしてくれたんですが、大工から見ると納得のいかないところがいくつもありました。
いくつか問題がある中でもこれだけはやめておいた方がいいなと思うところがありました・・・が、どんな問題点なのかは控えておきます。

先輩大工さんは「誰がこんなことを考えたの?」と監督に聞いたそうですが、どうもお施主さんの強い御希望とのこと。
大工さんもそれ以上は言わなかったそうですし、言ったところで聞いてもらえるわけでもないですからね。

住宅メーカーの人たちもデメリットの説明をしなかったそうです。
”お施主さんの御希望は絶対だ”と考えているようです。
もちろんそうなんです、そうなんですけどデメリットを説明するのも大切な役目だと思うんですけどね。
お施主さんにはそのデメリットとメリットを天秤にかけてもらい施工するのかしないのかを決めてもらうのが造り手の責任だと思うんですがね。
先輩大工さんも言えないもどかしさがあるようでしたが、そこは割り切って与えられた仕事だけをこなすことにしているようです。
ちょっと残念な気もしますね・・・。

2011年2月14日月曜日

こんなものまで・・・




今年も来ましたこの季節。
もう1年経ったかという感じです。









その後、中日新聞書道展を見に行きました。
なんか去年と同じ行動をしているような気がします。












駐車場までの帰り道、お昼のベルと一緒に何か聞こえてきました。
ふと、その方向を見るとからくり時計が!
しかも浜松まつりバージョン。
娘たちと大笑い。
凧は左右上下に動き、下では激練りが繰り広げられます。
しかしこんなものまで浜松まつりとは・・・。

場所はクリエート浜松近くの交差点でした。

2011年2月12日土曜日

和はこういうところがいいんだなー




立春を迎えながらも今が一番寒い時期ですね。
しかしこれから春を感じる日も増えていくことでしょう。

この時期には梅の花を飾るのですが今年はちょっと違う花が飾られました。
ボケの花らしいのですが、聞いたことはあってもどんな花なのか良く知りませんでしたのでいまいちピンと来ませんね。

それにしてもとてもきれいな花ですね。
花びらも大きいですし、和の玄関にはより栄えて見えますね。
朝はそうでもないんですが、帰宅時に見るとホッとしますね。

次は桃の花、その次はさくらかな?
そういえばおひなさまも出さないといけないなー。

2011年2月11日金曜日

ホームセンターのフェンスで造る? その3




7枚の木製フェンスを購入してきました。
あとは施工ですが、素人でもできる程度の工事です。
並べるだけですからね。
と、いうことでやり方を教えるから御自分で施工してみたら?とお客さんに聞いてみました。
しかしお客さんは「自分でやってもうまくいかないのはわかっているしプロに頼むめばはやくてきれいに出来るから一番安上がりだよ」とのご返答。












ちょちょちょと施工。
わずか半日。
想像していたよりも見栄えがします。
お客さんも大満足!
安い、うまい、きれい!ただ長持ちはしませんが・・・・・・。
ではどこがうまいのか?













横から見れば一目瞭然!
歪みがなければうまい証拠!
歪みがあればきれには見えませんからね。

並べるだけなんですが、フェンス自体に歪みや反りがあって素人にはなかなかうまくいかないものなんですよ。
ですからプロが施工したか素人が施工したかはこうやって見ればすぐにわかるものなんです。
まあそうは言っても大工仕事とは呼べないレベルですけど、何でも造るのが大工の仕事ということで困った時はご相談くださいね。


完成!!

2011年2月10日木曜日

ホームセンターのフェンスで造る? その2




ホームセンターへ行くと数種類の木製フェンスがありました。
見た目が良いせいかこのような格子状の木製フェンスを立てているお宅をよく目にします。
しかし長持ちさせたいのであればこのような格子状のものは避けた方が良いですね。
なぜならばこの格子はホチキスで留めてあるだけなんですね。
ですから数年で外れてしまいます。
ではどのようなものが良いのか?









それはこちらの横格子タイプ。
板が差し込んで留められているため上記のものよりは長持ちするでしょう。
とはいうものの板は貧弱ですし、作りもあまり良くありません。
ただし、1枚2,500円。
頑丈なものを大工が作ったらとてもこの金額では出来ませんので文句は言えませんし、お客様も数年持てば良いということでこちらに決定しました。

現場に戻り、早速施工!
つづく

2011年2月9日水曜日

ホームセンターのフェンスで造る? その1




30年以上のお付き合いのあるお客様からフェンスの見積もりを依頼されました。
しかし数年で壊す予定なのであまりお金をかけたくはないとのこと。

とはいうものの風で倒れてしまうフェンスではいけませんので、それなりの金額はかかります。
するとお客様から
「ホームセンターのフェンスで作れないかなー?」との御相談。
「ホームセンターのフェンスは2~3年しかもたないですよ」と答える私。
「それでもいいから」と言われたもののそんなにすぐ壊れるものを作って良いものかと迷いました。
しかしお客様は簡単に壊せるという珍しい御希望ということで承諾しました。


早速ホームセンターへ行き、品定め。
つづく。

2011年2月8日火曜日

即、修理、交換はいいけど




昨年10月にお風呂のリフォームしたお宅から暖房乾燥機から温かい空気が出ないとのご連絡。
早速伺うと確かに出てくるのは冷風のみ。
すぐにメーカーへ連絡すると確認してくれるとの返事。

結局交換となったわけですが、今回は保証期間の1年以内でしたので交換してくれましたが、これがもし1年ちょっとしか経っていなかったら有償になるということ?
ちょっと納得いかないですよね。
5年くらい使用してからの故障ならしょうがないと思うかもしれませんが、1年が運命の分かれ道だなんてちょっと保証期間が短いような気がするんですよね。高価なものですし。

電化製品の多くもメーカー保証は1年ですよね。
まあ10年くらいは大丈夫なケースが多いですけど、たまに2~3年で壊れることがあるんですよね。
だいたいそういう製品は修理してもまた故障するんですよね。
って、そういえば私のパソコンも3年で壊れて修理したんですけど修理後の3カ月保証の期間が最近過ぎたんですよ。
なんかそろそろ壊れそうでいやな予感がするんですよね。
先日もWindowsが起動しなくて焦ったばかりですからねー。
とにかく何事もないことを祈るだけです。

2011年2月7日月曜日

只今ホームページリフォーム中

先月から更新していない我がサイト。
少し作り直しているのですが、なにせ時間に余裕があるときに行っているのでなかなか進みません。
昨日も半日パソコンに向かいましたが思った以上に進みませんでしたね。
大工は現場に出てなんぼですし、朝、晩は見積もりや請求書も作らなきゃいけませんし・・・。
なんていうのはいい訳で時間はあっても他のことをしてしまうんですよね。
やっぱり期限を決めないと前には進みませんね。
しかし更新はいつになることやら・・・。

まあ工事中でも更新してもいいんですけどね。

2011年2月5日土曜日

床下点検 その2(微妙な住宅商品)




リフォーム時におこなった床下点検。
くっきりと白ありのトンネルが!
このトンネルの中を白ありは移動していきます。









廃材が転がり、湿っていた形跡がある土。
現在はそれほどではありませんが、以前は白ありの養殖場だったことが予想されます。

被害を受けているところは修理をして解決!
ではなぜ現在はそれほど劣悪な床下環境ではなくなったのでしょうか?











それはこの床下換気扇。
これも一時期問題になりました。
しかし性能自体は問題ありませんでした。
実際このお宅も床下換気扇のおかげで劣悪な環境からは脱していましたし、今でもパナソニックや三菱からも販売されていますからね。

ただ問題は金額だったんですね。
ぼったくりとも思える金額で販売していたのが問題だったんです。

ですから購入した人はだまされたという印象の人が多く、性能についても信用されていない方がけっこういらっしゃるんですね。
結果、このような悪い噂が広まり床下換気扇=眉つば商品となってしまったようですね。

まあ最近の新築ではベタ基礎+キソパッキンというものを使用するため床下換気扇の必要性も低くなりましたが、既存の家屋の床下に付けるには充分有効な商品ですので誤解のないように!

2011年2月4日金曜日

床下点検 その1(微妙な住宅商品)




水まわりのリフォームをさせていただいたお宅の廊下で気になるところがありました。
それは少し床板がブカブカするところです。
一部だけでしたので簡単に修理可能という判断で床下へもぐって修理。
すぐに直り解決。









その際に目に付いたのがこの床下用の炭。
一時期流行りました。
今でもあるのでしょうか?
健康炭と言って高額で売っていました。
実際効果があるのかないのかわからない商品です。
そのため大工としてはお勧めも出来ない一方、購入を控えた方が良いということも言えなかった微妙な商品です。
まあいわゆる微妙な商品でしたが、このような住宅関連の微妙な商品は出ては消え出ては消えの繰り返しです。
現在でもたくさんの微妙なものが販売さていますし、よく使用されています。
最近ではエコ商品とうたって販売されているものがたくさんありますね。
壁材、床材、屋根材などなど。
商品名は控えておきますが、果たして10年後には残っているの?と思われる商品ばかりです。
大工の立場としては新発売後最低10年の実績がないものは使用を控えたいと思いますね。
(もちろんすべての新商品が良くないのではなく使用する場所によってしっかり判断しなければいけないということです。)
これから何十年も住む家に得体の知れないものを使う勇気はありませんからね。
良くない商品は10年もすれば知らないうちになくなっていますし、逆に良いものは残っていきます。

みんなが良い商品だと言ってもそれは流行りものであることが多いですから慎重に選択した方が良いですよ。
住宅関連の商品は眉つばものが多いので特に要注意です!

2011年2月3日木曜日

するどい御指摘がありましたので その3



和室で使用する珍しく希少価値のある木材を銘木と言います。
最近では減ってきましたが、床の間などに使用する材料ですね。

ただしやはり本物は高いものです。
ですからお施主さんの御希望がない限り、はり物を使用することが多いですね。
はり物とは表面にだけ本物の銘木をはり付けたものなんです。
しかしこれならまだ高級な時代になりました。
ここ数年は印刷したものがはってあるんです。
そうです!完全な偽物なんですね。
しかし驚くのはその技術です。
はっきり言って見分けがつきません。
頻繁に扱っている大工でも近くでよーく見なければ判断できないほどです。
もっとも無垢の黒檀を扱ったことがない大工であれば素人と同レベルです。
私も無垢の黒檀を何回も経験してるわけではありませんので偉そうなことは言えませんけどね。

正月番組での芸能人のランクを決めるために安いものと高級なものを見分けるクイズと同じようなことですね。
いつも扱っているものと比較して決めるしかありません。
まあそれくらい良くできていますから本物か偽物かは自己満足の世界になってしまいます。





この床柱いかがでしょう



どうですか?
写真なのでわかりにくいかもしれませんが、とてもきれいでしょう?
これでも偽物なんですよ。
ちなみに上の写真の黒檀は無垢の本物です。
施工してしまえばどちらもきれいなものです。

まあ材料はお施主さんが決めることですから大工は材料に関係なくきれいに仕上げることだけを考えていればいいんですけどね。

2011年2月2日水曜日

するどい御指摘がありましたので その2




この無垢の黒檀床框(かまち)はお施主さんの思い出の玄関框をレストアしたものです。

一般的に無垢の黒檀はとても高級なのでなかなか使用することはありません。
そう言えばむかしお金に糸目を付けないお施主さんの洋室の壁一面に無垢の黒檀を施工したことがあると親方が言っていました。
30年以上前のことですが、材料費だけでも簡単に3ケタを超えていたそうです。
まあそれくらい無垢の銘木はなかなか使えないということですね。

話は戻りますがこの思い出の框は私が施工しました。
とても緊張したことをよく覚えています。
なぜなら失敗は絶対に許されないからです。
たとえ高価な材料を失敗したとしてもなんとか買い直すことが出来るでしょう。
しかしこれは一点物!
世界中どこを探してもこれしかないのですから、何回も確認しながらゆっくり施工したものです。
施工が終わった時は本当にホッとしましたね。
傷が付いてはいけないのでゆっくり眺めることもなく出来栄えだけを確認してすぐに養生をしましたね。
80坪の大きなお宅でしたがこの框の施工が一番思い出に残っていますね。
つづく

2011年2月1日火曜日

するどい御指摘がありましたので その1




先日お箸の材質についてのクイズを掲載したのですが、この原木を見て黒檀とわかった方からコメントをいただきました。
そのコメントは
「大場建築さんでは床框に無垢の黒檀を使っているのですか?」という御質問でした。

答えから言えばNOですね。
やはり高価なものですし、そこまでこだわる方も少ないですからね。

この写真の黒檀はお施主様のお母さんが以前住まわれていたお宅に使用されていたものです。
近所でも有名な邸宅だったようですし、解体前には何か良いものがあるか見てほしいと頼まれていました。
しかし私たちが確認に行く前に解体されたしまったんですね。
お施主さんの判断であまり目ぼしいものはないと判断されたのかもしれませんが一度見てみたかったですね。
そんな中、唯一とっておいたのがこの玄関框なんですね。

お施主さんは加工すればとてもきれいになることを知らなかったそうなんです。
加工後の黒檀を見たお施主さんから信じられない言葉を聞きました。
「こんなにきれいになるならもっと残しておけば良かったね。黒檀の通し柱とかあったし。」
黒檀の通し柱!?
見たことも聞いたこともない代物です。
私の聞き間違いで通し柱ではなく床柱なのかもしれませんが、どちらにしても興味深い代物です。
他にもどんな材料が使用されていたのか想像も出来ませんが、やっぱり一度は見てみたかったですね。
つづく。