2010年3月31日水曜日

マニアックなあなたへ 7




大親方がこんなものを見せてくれました。
屋根組の模型です。





先人の知恵と言いますか、とても手間がかけられています。
もちろん大親方が作ったものですよ。
このような組み方を説明した本もありますが平面図だとなかなか理解しずらいものです。
このような模型だととてもわかりやすいのですが、見ることが出来るのは稀なことです。
だってこのような知識や技術は大工にとっては財産ですからね。
他の大工に見せるなんてありえないことですよ。
本当に内容の濃い勉強会で感謝しています。

つづく

2010年3月30日火曜日

マニアックなあなたへ 6




通常の建前は現場でおこないますが、このような建物は仕上がりが大切なためでしょうか?作業場で組み上げました。
まだ完成には程遠いですが、棟上げがおこなわれました。







棟には参加している大工さんの名前を書きこみました。
この書き込みはこの先何十年も建物が壊されるまで残ります。
名前だけですがタイムカプセルのようなものですね。
大工は自分が作った物が何十年も残されていく職業だとあらためて実感しましたね。

つづきはあした。

2010年3月29日月曜日

マニアックなあなたへ 5




こちらは土台です。
建物を支える部分ですね。
一般住宅では完成時には隠れてしまうところですが、今回のような建物の場合は見えます。
このように見える部分の事を「化粧:けしょう」と呼びます。
このように木組みが見えるほど大工の技術や知恵が必要になります。






仮に組んでみましたがきれいに組めたため、本組みしました。
見事な出来栄えです。
大親方からも合格点が出ました。

ちなみにこの材料は天竜杉の葉がらし材(天然乾燥材)で、購入後も作業場で寝かされた材料です。

つづきはあした。

2010年3月27日土曜日

マニアックなあなたへ 4




大親方に墨付けをするように指名されました。
墨付けをしているところを他の親方に見られることなんてないことですから緊張しましたね。
でもなんとか大親方に怒鳴られることもなく墨付け出来ました。






手の空いている人たちは象の形をした飾りものを作っています。








加工も終わり仮に組んでみました。
なんとか大親方に合格点をいただきました。
が、この組む作業の仕方が悪いと怒鳴られてしまいましたけどね。

つづきは来週

2010年3月26日金曜日

マニアックなあなたへ3




作業開始から1週間。
ようやく組み立て開始です。







どうですか?
結構かっこうよく仕上がっているでしょう。
このようなものをたくさん作りましたよ。









さあいよいよ梁・桁と土台を作ります。
とその前に墨付けです。
つづきはあした。

マニアックなあなたへ2




さあいよいよ加工の始まりです。
基本的に手加工でおこないます。
だって電気機械を使うと大親方に怒られますからね。






こんなものをたくさん作ります。
丸いものを削るかんなとノミを使って作るんですが木が堅いから1個作るのもけっこう大変なんですよ。






同時進行でこんなものも作っています。







10人以上の大工で毎晩作っていますがとにかく手間がかかります。
つづきはまたあした。

マニアックなあなたへ1




浜北建築組合で毎晩勉強会をしています。
このような神社などで見かけるような部材を使用して建物を実際に造っています。








これは今回教えてくださる親方(以後大親方)が以前作ったものです。
図面ではよくわからなくても実物を見るとたいへんわかりやすいものです。









材料は大親方の倉庫に眠っていたこの木材。
種類は材木屋に聞いても不明とのこと。
このホコリだらけの真っ黒に汚れた木材。
これを見てみなさんはどう思いますか?
多くの人は使い物にならないと感じるのではないでしょうか?







これが切り出し後の木材です。
木は汚れていてもそれは表面だけなんですね。
ですから削ればこんなにきれいになります。
でもこの木を見て私はイチョウ(ポプラ)と思いました。
ポプラは窓枠としてよく使いましたがそれにとてもよく似ていますね。
結局結論は出ませんでしたけどね。
つづきはあした。

ベテラン大親方の教え




毎晩建築組合の勉強会に参加していますが、親方衆をまとめる大親方がいます。
とにかく実績、腕ともにみんなが認めるすばらしい親方です。
まさに大工になるために生まれてきたような方です。

当然、仕事にはとても厳しい人です。
昔の親方はよく物を投げて怒ったようですがそんなことはしませんのでご心配なく。
厳しいだけではなく作業の最後に「ごくろうさま。」と必ず一声かけてくれる優しい親方でもあります。

そんな親方の名文句がこの写真のひとことです。
「わかる大工よりやれる大工になれ!」
頭の中で理解するだけではなく実際に造ることができる大工になれということでしょうか。
大工の世界でも先輩後輩はもちろんありますが、仕事に関しては年齢は関係ありません。
仕事が出来るか出来ないかだけで判断されます。
今回の勉強会は未経験なことが多いためこの一言は重く感じます。
明日からは勉強会の様子を紹介しますね。

打ち合わせは必ず現場で




上棟日までに瓦の種類を決めていただきました。
その瓦も現在葺いていますので次はサッシを決めていただきます。
もちろんおおまかな選択はしておいていただきましたが、決定は建築中の現場でおこないます。
図面上ではうまくイメージがわかない場合でも、現場であればイメージがわきやすく大きさなどの確認もおこなうことができます。
この作業をおこなわないと「イメージしていたものと違う!」なんてことになりかねません。
ですからサッシ屋さんには性能などの説明をしてもらいますし、私も大工としてのアドバイスをします。
たとえば「高いところにサッシを付けると掃除ができなくて困りますよ」や「その色のサッシは汚れやすいですよ」などのデメリットを伝えることが多いですね。どうしてもみなさん見た目で選びがちですからね。デメリットを理解した上での選択であれば後悔することが少なくなりますからね。
取り付ける位置を決める場合も必ず現場でお施主様と確認しながら決定しますので失敗が少なくて済みますね。

次は外壁と床板を選択していただきます。

2010年3月21日日曜日

LED電球購入の際の注意点




我が家にもいよいよLED電球がやってきました。
LED電球が高価なのはみなさん御存じだと思います。
3,0000円~8,000円くらいでしょうか。
高くても購入する理由は40,000時間という長寿命ですから交換が困難な場所などにはとても便利ということと、電気代が少なくて済むということでしょうね。ただし購入金額を考えると、従来の電球を使い続けるのに比べてお得になるかは定かではありませんので誤解のないようにお願いします。

高価なものですから購入の失敗はつらいものがありますし避けたいものです。
値段も種類もメーカーもたくさんありますから必ず店員さんに相談することをおすすめします。
私が購入したものは3,000円程度のものですから標準的なものらしいです。
ただ明るさ的には電球40w程度のもの(昼白色)ですので、これまで使用していたものよりも少し暗めです。
しかしお風呂での使用ですので明るさは問題ないと判断し購入しました。
実際使用してみても昼白色ですのでむしろ明るく感じました。
ちなみに同額の電球色の場合は電球30w程度の明るさしかないようです。

60w程度のものをご希望の場合は6,000円~8,000円くらいするようです。
値段に驚いて私は断念しましたけどね。
明るさが必要な場所なのか否かを判断して購入することをおすすめします。

明日から木曜日までこのページでのブログの更新はお休みさせていただきます。
この期間中でも下記のサイトではブログ更新をおこないますのでそちらをご覧ください。
大場建築ブログ はまぞう版

2010年3月20日土曜日

屋根は瓦で換気棟付き




阪神大震災以降瓦を葺く際に土を使うことはなくなりました。
そのかわりにステンレスのビスや釘で留めるようになりました。
これにより屋根は軽くなり瓦の落下も軽減されるようになりました。
屋根は軽いほうが良いと言いますが、メンテナンスの事を考えると瓦が一番だと思います。
それと新製品には要注意です。
屋根は日や雨にさらされる過酷なところです。
実験(試験)結果では大丈夫でも実際には計算通りにいかないため製造中止に至る製品もあります。
ですからなかなか定番となる屋根材は生まれてこないんですね。
現在主流の屋根材と言えば瓦、カラーベスト、板金でしょうか。
新製品に関しては最低10年の実績はほしいと私は考えます。






夏場の屋根裏の暑さは過酷そのものです。
ですから平屋建てはもちろんですが、2階建ての2階部分は夏はとても暑いんですね。
今回は遮熱シートを使用しましたので効果が発揮できるように換気棟を3箇所取り付けました。
それに加え充分な断熱材、換気窓も4箇所設置しますので夏場の暑さはだいぶ軽減されることでしょう。

2010年3月19日金曜日

木の切れ端&木くずの行方は?その2




昨日木の切れ端とおがくずを分別することを紹介しました。
さて問題はこれらの行方です。

木の切れ端は今でも焚き木でお風呂を焚いているお宅がありますからそのお宅へ届けます。
私の実家でも10年ほど前まで焚き木でお風呂を焚いていました。
テレビなどの田舎生活の紹介の中でお風呂を焚いている場面が出ると「そんな生活もいいね」とか「体が温まりそうでうらやましい」などというナレーションが入りますが、実際問題毎日お風呂を焚くのは大変なんです。
15分~20分ごとに焚き木を追加投入しなければいけませんからね。これを毎晩1時間30分~2時間ですよ。
と、話がそれましたがそれではおがくずの行方は?





答えは酪農家の牛舎です。
牛のベッドになります。
ですからトゲのようなものが混入しないように分別するんです。
トゲが牛に刺さってしまうと困りますからね。
そしておがくずはフンと混ぜられ肥料に変身するというわけです。
最近ではエコと言うものの少し胡散臭いものもありますが、これはエコと呼べる処理方法ではないでしょうか。

2010年3月18日木曜日

木の切れ端&木くずの行方は?その1




大工の仕事には木の切れ端やおがくずが大量に出ます。
ではこの処分方法はいったいどうしているのでしょうか?
産業廃棄物として排出している方が多いと思いますが大場建築では再利用してもらっています。

再利用してもらうためにまずは分別です。
網で木の切れ端とおがくずを分けます。




この分別は結構手間がかかります。
手間賃を考えると産業廃棄物で排出した方が経済的かもしれませんね。

さてきれいに分別されたこれらの行方は?
それはまた明日。

2010年3月17日水曜日

屋根遮熱シート(ルーフエアテックス)




今回のお宅は平屋建てです。
平屋は屋根からの熱の影響を受けやすいです。
2階建ての場合の2階部分も同様です。特に夏の暑さはたまりません。
以前は瓦を葺く際に土を使用していたため今ほど熱の影響は受けませんでしたが、今では耐震対策により釘で留めるため土は使用しません。

今回は住宅エコポイントを取得するため精度がよい断熱材を使用しますので心配はありませんが、お施主さんの意向でこの遮熱シートを使用することになりました。
この遮熱シートを使用するのは初めてですが、昨年東京で開催された住宅展示会で効果の程を体感しました。
良い製品だと感じましたし、浜松市で建築中のエコハウスでもメーカーは違いますが採用されている商品です。

しかしこのような新商品には要注意です。
建築材は常に新商品(新ジャンルや新素材)が発売されますが、そのほとんどは消えていく運命です。
新商品だからと飛びつくと数年後には製造中止というケースが多々ありますのでご注意ください。
特に屋根材や外壁材には要注意です。
日や雨風にさらされる外部品は劣化が想像以上に進む場合がありますので慎重に選択してください。
家は車のように10年くらいで買い替えるものではありません。
見た目も大事ですが実績のある定番商品が一番安心であることをお忘れなく!!

ぼんでんの秘密




あなたはこの写真の物を知っていますか?
建前のお餅を拾いに行ったことがある人は見たことがあると思います。
上棟をお祝いして屋根に飾られるものですね。
名前はぼんでんと言います。
このぼんでんには少し約束事があります。
棒の長さは1年365日から3尺6寸5分にします。
ひものようなもので吊るされているものにはお塩、お洗米、鏡、10円玉12枚です。
この10円玉は1年12カ月から12枚と決められています。

このぼんでんを屋根の1番頂上(棟:むね)に掲げられます。
お酒をまいたあとに祝詞(のりと)を上げて工事の安全を願います。

これらの儀式が終わると餅投げが始まるという順番です。
お餅投げは強制的ではありませんのでおこなわなくても問題ありません。
ちなみに今回のお施主さんは3回目の建前なのでさすがにお餅投げはしませんでした。

とはいえご自宅の上棟なんて一生に一度あるかないかです。
お餅投げをおこなったお施主さんはみなさんとても良い思い出になったと喜びます。
もし予算に余裕があればお餅投げをおこなってみてはいかがでしょうか?

2010年3月14日日曜日

ホッとしました。建前終了!




今日はまさに上棟日和でした。
墨付けも文句なしの出来でした。
天気も墨付けも100点満点の最高の建前でした。
今日の夜は建築組合の勉強会もお休みなのでホッと一息つきたいですね。

2010年3月13日土曜日

住宅エコポイントいただきます




今回の新築では住宅エコポイントをいただく予定です。
もらえるものはもらわなければ損と考えがちですが、優れた断熱性能が条件ですのでいただける30万ポイント以上の費用がかかりますのでお間違いのないようにお願いします。あくまでも補助金のようなものですからね。

断熱条件のひとつに気密パッキンの使用があります。
これはお風呂や玄関など断熱が難しいところに使用します。(床板をはらないところ)
要はコンクリートの基礎部分も部屋の一部として考えるため気密性をアップさせるということです。





雨の日が続きましたが、明日の建前は天気の心配はなさそうでホッとしています。
一方、建前は墨付けの間違いがないかの結果発表でもあります。
合格結果を待つ受験生のような気分です。
墨付けに間違いがなく、滞りなく建前工事が進むことを祈るばかりです。
もちろん安全が第一ですけどね。

2010年3月12日金曜日

ひのき柱のとのこ塗り(動画編)&マニアックな勉強会


ひのきにとのこを塗りこんでいる作業風景です。
動画は1分以内に収めようとしているため作業内容を大幅に短縮しています。
又、本来であれば少し乾いてからとのこを擦りこむようにしてふき取っていきますし、1本ずつではなく数本をまとめておこないます。

とのこ塗りは表面の仕上がりが良くなるようにするわけですが、主に目止め、手あかの付着防止、表面を滑らかにするために行うものです。
この作業をするといよいよ建前が近づいてきたと実感します。

とのこについての詳細はこちらをご覧ください








話は変わって浜北建築組合の勉強会について。
毎晩9時30分ごろまでこんなものをみんなで作っています。
今晩もこれから出かけるわけですが、さすがにみんなお疲れ気味です。
私も少しだけ・・・・・・。
でもせっかくの勉強会ですから欠席する気はまったくありません。
不思議と作業場に行くとやる気が出てきますし、とても楽しいですからね。
機会があれば紹介しようと思いますが、マニアックすぎるのでどうなんでしょうね?
一般住宅にはほとんど関係のないことですから・・・・・。

2010年3月11日木曜日

ひのき柱のとのこ塗り




これは粉末状のとのこを水で溶かしたものです。
とのこ解説はこちらから
恥ずかしながらこれまで私はとのこを土だと思っていましたが、どうも違うようで岩石を粉末状にしたものみたいです。







このように柱へ塗るわけです。







少し待つと乾燥するので擦りこむようにして余分なとのこを拭き取ります。

とのこをなぜ塗るのか?
それは柱の表面をなめらかにしたり、手あかが付きにくくしたりするためです。
他の大工さんが今でもおこなっているかはわかりませんが、大場建築では習慣としておこなっています。
とのこ塗が必ず必要かはわかりませんが、墨付け&刻み作業の締めという感覚ですね。

明日は動画で紹介します。

2010年3月10日水曜日

大工=かんな 現代は違うかな?




私の場合かんながけをするときは3種類のかんなを使用します。
はじめに少し厚めに削り、かんなを変えて仕上げていきます。最後にまたかんなを変えて角の面を取り、またかんなを変えて仕上げれば完成です。
ちなみに値段はそれぞれ5万円、3万円、1万円です。
確かに値段が高いかんなは切れ味がよく長持ちする感じがします。




かんなもピンからキリまでありますが、知り合いの大工さんは30万円のかんなを使っています。
値段の違いはなんでしょうか?
それはやはり刃が違うそうです。
切れ味抜群ということですが、さすがに30万円は手が出ませんね。
でももっと高いかんなもあるそうですよ。
どんな人が買うのかなー?

2010年3月9日火曜日

基礎工事は雨を避けて




がっちり15cm幅の基礎が完成しました。
とにかく雨が多いため、1週間の工期の余裕をみておきましたがそれでも足りなくなりもう1週間建前の日を延期しましたが、それでもなんとか完成した次第です。
雨が降る日は工事をおこなわなかったため工期が足らなくなったのですが、雨の日でも基礎工事をおこなっている現場をいくつか見ましたね。
工期に追われていて雨の中かわいそうだなーと思いました。
それ以上に雨の日でも基礎工事をおこなわれているお施主さんもかわいそうだなと・・・・・。







雨のおかげで基礎の中はプール状態です。
はやく水を抜いて建前に備えたいと思いますが、幸いにも明日の午後からは雨が上がりそうです。
木曜日に土台を据える予定ですが住宅エコポイント(30万ポイント)をゲットする予定ですので少し変わった材料を用います。
また紹介しますね。

2010年3月7日日曜日

上を見たらきりがありません






さて写真は泡っ喰らいの次女。
しかし意外にも書道は2段なんです。
親の私が見てもそれほど上手には思えないのですが、なぜかよく賞状をもらってきます。
少し前になりますが、静岡県の書道展で特選をもらってきました。
よくやった!と言ってやりたいところですが、天狗になっている感があるので控えめに褒めておきました。

友人の子も同じ賞をとったのですが(兄弟2人とも)、この程度の受賞はめずらしくないため大した話題にもならなかったようです。うちとは次元が違うというか・・・・・・・。
絵でも書道でも書けば受賞は当たり前という子がいるんですね。

まあ我が家にとっては大きな賞ですし、次女にとって人生の中で今が一番幸せな時期かもしれませんから少しくらい天狗になってもいいのかなと思いました。
それにしてもすずり石と筆のトロフィーは初めて見ました。
こんなトロフィーもあるんですね。
少し笑ってしまいました。

2010年3月6日土曜日

柱のかんながけ 動画編


和室に使用するひのきの柱のかんながけです。
大場建築でもこの作業をおこなってくれる自動機械がありますが、やっぱり柱は手加工でおこないます。
なぜならやっぱり仕上がりのツヤが違いますね。動画の最後にツヤは確認できますよ。
動画の終盤で柱にかんなを当てていますが、それは内装工事の際に敷居や鴨居がうまく施工できるか柱の仕上がり状態を確認しているんですね。まあ簡単に言えばうまく仕上がっているか見ているんです。

2010年3月5日金曜日

なぜかんなをかけるのか?




和室に使用するひのきの柱はかんなをかけます。
写真はかんなをかける前です。
かんなをかける意味とは?








かんなをかけるとこのとおりツルツルのスベスベです。
まさに一皮むけた状態です。

みなさんはかんなをかけることが非常に難しいと思っていませんか?
もちろんそれなりの技術は必要ですがおそらくみなさんが思っているほど難しいものではありません。
素人の方でもそれなりのかんなくずを出してかんながけをすることができると思いますよ。
実際私も素人のときに親方のかんなを使ったことがありましたが、第一印象は「ど素人の自分でも意外とできるもんだなー」でしたからね。
ではなぜ大工はかんなを大切にするのか?
それは上手に柱を削れるかんなをつくるのが難しいからです。
刃の研ぎ方、台の調整、刃の出し方などすべてがうまくいかないと柱を削ることはできません。
ですから良い状態のかんなであれば素人でもそれなりにかんながけが出来てしまうんです。

かんながけは大工ではなくかんな自身が仕事をしているという感覚ですね。

明日はかんながけをしている動画を紹介しますね。

2010年3月4日木曜日

雨が多いなー。作業は焦らず建前は延期に

基礎工事開始からとにかく雨が多い!
1週間余裕をみていた基礎工事の工期の貯金があと1日しかありません。
しかも週末の天気は梅雨空状態!
まあこれは予想通りなんですけどね。
ですから先週の土曜日にお施主さんと相談して建前の日を延期することにしました。
もちろん小雨でも基礎工事は出来ますが、そんな無理をしてまで工事をすることはないという結論に至りました。
お施主さんも「これから何十年も住む家だから確実な工事を望みたいし、1週間くらい建前日がずれてもまったく問題ないよ!」と言ってくれました。

最近の家造りはスピードアップしています。とにかく工期短縮+工期厳守!
早く完成して早く入居したい気持ちは私もよくわかります。
でも家造りは一生に何度もあるものではありません。
貴重な家造りの期間をもっと楽しむという余裕を持つことも大切だと思いますよ。

2010年3月3日水曜日

玄関に季節感を(ひなまつり編)&マニアック予告




今日はひなまつりですね。
我が家でも先日、おじいちゃんとおばあちゃんも一緒にみんなでお祝いをしました。


よく書くことですけど和風の家には季節感を感じる花がとても似合うと思いますね。
我が家の玄関にも桃の花を飾りましたけど、朝出かける時も夜に帰宅する時もとても和みますね。
ただ問題がひとつ!!
それはいまいち花の咲き方が悪いということです。
もう少しパーっと満開になってくれるともっときれいなんですけどね。

次の花は桜かな?

そういえば今日から浜北建築組合の勉強会です。(ほこら?のようなものを造ります)
今から行ってきますが、とても楽しみでウキウキしますね。
この年齢になっても技術を教えてもらえる環境があるなんて大工の世界では考えられないことですからね。
機会があればブログで紹介していきますが一般の方にはあまり興味のないことかも知れませんね。
申し訳ありませんがご了承ください。
マニアックな方は見てくださいね。

2010年3月2日火曜日

柱に穴をあけて大丈夫?真壁と大壁の違い




和室に使用するひのきの柱です。
和室の場合は柱を見せるように壁を施工します。
このような壁のことを真壁(しんかべ)と言います。
一方、柱が見えていない壁を大壁(おおかべ)と言います。
洋室の場合は大壁が多いですね。

和室に使用する柱の場合はあらかじめ加工をおこなっておきます。
もちろん上棟後でも加工は可能ですが、上棟前におこなう方がとても簡単なんですね。
このような穴や溝などはどのような和室になるのか想像して加工していきます。
間違いは許されませんからとても気を使う作業です。

最近では和室のないお宅も増えてきたようですね。
畳の上でゴロゴロするのが一番リラックスできると思っている私は古い人間なんでしょうかね?

2010年3月1日月曜日

エコハウスの割には・・・




午後からは浜松市エコハウス協議会によるエコハウスの断熱材施工の見学会に参加しました。
今回のエコハウスではセルロースファイバーという断熱材を使用していました。
大工ちゃんのブログで製品を紹介していますのでご覧になってみてください。






さてそれよりも私が気になったのはエコハウスを造っている現場のゴミ箱です。
どのようなゴミが捨てられているのかのぞいてみました。
箱は3種類置いてあり分別されていてさすがはエコハウス建築だと感じましたが、問題は木材のゴミ箱です。
まだまだ使用できそうな長い材料がたくさん捨ててありました。
使用出来る材料もゴミ箱に入った瞬間にゴミに変わります。
もう少し木材を大切に使った方がよくないかなーと感じましたね。
だってエコハウスの建築なんですからねー。